夏の御在所といえば納涼&アカトンボ!
御在所の夏は、平地より10℃ほど涼しく、日中の平均気温は20℃~21℃です。
涼しい御在所で、自然を感じてリフレッシュ。
夏休み限定で、アカトンボのマーキング調査体験を開催しています。
夏のみどころ
アカトンボが避暑に訪れる涼風の御在所岳
夏になるとアカトンボが避暑にやってきます。
6月、ふもとの田んぼなどでヤゴから羽化したアカトンボが涼を求めて高い山へ飛んできます。
1969年(昭和44年)、動植物の自然観察の企画として、トンボの生態観察を始めました。すると、アカトンボの中でもアキアカネが全体の95%を占めることが分かりました。その他には、ノシメトンボ、オニヤンマ、ミヤマアカネなど、また山の上で幼虫から生息するオオルリボシヤンマなども見つかりました。
そこで、ひとつの疑問が生まれました。
「秋になるとアキアカネが麓へ降りて行くならば、その『ふる里』は何処なのか?」
そして、1971年(昭和46年)、アカトンボのマーキング調査「アカトンボふる里さがし大作戦!」という壮大なロマンの旅路がスタートし、今日に至っています。
涼しい御在所岳の山上では、夏にたくさんのアカトンボが群れになって飛んできます。このアカトンボはアキアカネという種類で、やわらかく弱い体をしています。体には、オレンジと黒の模様があります。これは、6月頃に麓の田んぼなどで羽化したもので、周辺の木立で一週間ほど餌をとり、体力をつけます。やがて旅立ちの体力ができると、アカトンボは高い山へと向かって飛んでいきます。
そして気温が上がる頃には上昇気流に乗って集団で移動します。御在所岳の山上では、6月下旬からアカトンボを見ることができます。アカトンボは小さな虫を食べて成長し、やわらかい体も次第にかたく、たくましくなり、色も徐々に赤くなっていきます。
お盆過ぎ以降、朝夕の気温が下がり始めるとアカトンボも山を下り始めます。9月には麓で姿を現し、秋の晴れた日や雨上がりの田んぼなどを飛び、尾っぽの先で水面をたたいて卵を産みます。その後、霜がおりるまで生きています。産みつけられた卵はそのまま冬を越し、春にはヤゴとなり、夏にトンボとなります。
しかし近年、米の収穫時期が変化しつつあります。それに伴いアカトンボも減ってきています。